1. 「久しぶり」


2. 「やめろよ、そういうの」


3. 「変わってないな」


4. 「逃がさないよ」


あいつらが嫌いだ。
弱いものいじめしているようなあいつらが嫌いだ。
そんな理由しかないけど、嫌い。
口元を真っ赤に染め上げて、勝ち誇ったように笑うあいつの顔が頭から離れない から、という理由ではない。
…決して。



ドサァっと何かが倒れる音の後に、ぐしゃりと何かのつぶれる音。
それと同時に自らにかかった液体を、タイチは顔をしかめる事なくはらう。
そして横に視線をむけ、タイチが作った惨状を目にしてガタガタと震えるニンゲ ンを確認する。
「っ…助けてッ…!」
タイチの視線に気付いたのか、ニンゲンが声をあげる。タイチよりも高い声をし ているので女なのだろう、とひそかに思った。
「…吸血鬼ってのはさぁ、やっかいなもんなんだよ。頭を潰しても、心臓が無く なっても、「贄」が生きてると三日後には再生してる」
す、と手を差し出すとヒッと息を飲む声が耳につく。
「逃がさないよ…俺は吸血派が大ッ嫌いなんだ。あ、ニンゲンは好きだよ?ただ贄は嫌い」
がたがたと震えるニンゲンの頭に手を置き、にっこりと微笑む。
さらに恐怖が増したのか、ニンゲンが涙を流しだした。
タイチはそれを見つめて無表情に戻り、呟く。
「…悪いのは俺じゃない」
ぐ、と力を込めるとさきほどと同じ鈍い音が響いた。
手にまとわりつく液体をはらうと、二つになったその物体を気にもとめず、タイ チは空へ舞った。
「…俺は、悪くない…」

嫌いなものを嫌いだと言うのは自由だろう



5. 「大袈裟だって」


6. 「指きりしよう」


7. 「まだこれがあったんだね」


8. 「恥ずかしいだろ」


9. 「結局なにも見てないくせに」


10. 「もうあきらめるんだ?」


11. 「かーわーいーいー♪」


12. 「離れろよ、変態!」